脳卒中にならないための熱中症対策〜理学療法士 大友伸太郎が伝える2025年夏・酷暑を乗り切る健康術〜
- a-sugawara
- 8月1日
- 読了時間: 4分

こんにちは。チャレンジドジム リハニックの理学療法士、大友伸太郎です。
仙台市泉区南光台と苫小牧に拠点をもち、個別の脳卒中リハビリを提供しています。
今年の夏は例年以上の酷暑が続き、私の地元・仙台でも「熱中症警戒アラート」が連日発表されています。
このブログでは、「脳卒中にならないための熱中症対策」をテーマに、専門家の目から夏の健康管理について丁寧にお伝えします。
夏に脳卒中が増えるって本当ですか?
実は、夏(6〜8月)は脳梗塞の発生率が非常に高まる季節です。
国立循環器病センターの調査では、6〜8月に急性期脳梗塞の入院件数がピークに達しています。同じく、長野や大阪の統計でも「夏場に脳梗塞が多い」と報告されており、脳梗塞は冬より夏に多い疾患です。
ですから、過去に脳卒中を経験された方ほど、夏は再発リスクが高まるのです。
なぜ夏に再発しやすいのか?—理学療法士の視点から—
1. 脱水で血液がドロドロに
夏は大量の汗によって体内の水分が奪われ、血液の粘度が上昇します。
結果として、血栓ができやすくなり、脳梗塞が誘発されやすくなるのです。
2. 血管の拡張と血流の停滞
暑さで熱を逃そうとすると、末梢血管が拡張し、血圧が低下。
特に高齢者や降圧薬を服用する方は血流が遅くなり、これも血栓を作りやすい条件になります。
3. 寒暖差による自律神経ストレス
冷房の効いた室内と炎天下の外出で急激な血圧の上下動が起きることが、脳卒中再発の引き金になります。
夏に心がけてほしい4つの対策
(1)こまめな水分補給
のどが渇く前に、常に水分補給を。水・麦茶・経口補水液など、1日6〜8杯を目安に、朝や食後、就寝前にも飲んでください。
(2)室温・湿度の管理 & 暑さ指数チェック
室温25〜28度、湿度50〜60%を目安にし、扇風機やサーキュレーターと併用して空気を循環させましょう。
最近は天気予報などでも目にする「暑さ指数(WBGT)」が28を超える日は特に要注意。(暑さ指数の28は気温28度とは違うことにも注意!)
環境省のウェブサイトやスマホアプリ、暑さ指数計で管理を心がけてください。
外に出ることが多い方は携帯できる暑さ指数計も発売されているので、それを活用も良いと思います。
(3)食事と睡眠をしっかりとる
夏バテで食欲がない時でも、そうめんや具沢山スープなどで水分+塩分+栄養を補給。睡眠中の水分喪失に備え、就寝前にコップ1杯の水を飲むことを習慣にしましょう。
(4)寒暖差に備える
冷房が効いた室内と炎天下の温度差が大きい場合、薄手の上着やストールで調整してください。寒暖差による自律神経の乱れを防ぎ、脳卒中リスクを減らすことにつながります。
「用心は力なり」—再発予防は日々の習慣から—
理学療法士として、リハビリ現場で多く見てきましたが、
「まだ大丈夫」と思ってしまう方ほどリスクが高まる現実があります。
「暑さを我慢する人」ではなく、「暑さに負けず正しく対処する人」が強いのです。
夏の暑さは熱中症だけでなく、脳卒中再発の大きな引き金になります。
皆さんがこの夏を自分らしく安心して過ごせるよう、上記の実践をぜひ続けてみてください。
当施設でのサポートのご案内
私たちは仙台市泉区南光台と苫小牧に、公的制度の利用ができる「チャレンジドジム リハニック」を開設し、脳卒中経験者の方向けの個別リハビリに力を入れています。
「水分補給の習慣化」「暑さ指数を活かした生活調整」「寒暖差に負けない身体づくり」などは、専門家の目でトータルにサポート可能です。
「自分には何が必要かな?」と感じたら、まずはお気軽にご相談ください。
この夏が、皆さまにとって安心・健やかなものとなりますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
執筆:大友伸太郎(理学療法士・チャレンジドジム リハニック)
仙台市泉区南光台/苫小牧
※初回相談・見学は無料です。
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