top of page
shutterstock_100487740.jpg

ブログ

「もう良くならない」と諦める前に。リハビリで変えられるものを一緒に探すということ

  • 1 日前
  • 読了時間: 6分

病気や障害について説明を受けたとき、

「もう元には戻らない」

「これ以上リハビリをしても意味がない」

「年齢的にも、そろそろ諦めるしかない」

そう考えてしまう方は、少なくありません。


何度も医療機関へ通い、期待した変化を感じられなかった経験があれば、なおさらです。

周囲から「頑張って」「諦めないで」と言われても、本人にとっては、その言葉さえ負担になることがあります。


家族としては励ましたい。けれど、どう声をかければよいのか分からない。そんな戸惑いを抱えている方もいるのではないでしょうか。


今回ご紹介するのは、リハビリへの期待を失いかけていた、ある利用者様とご家族のお話です。



「もう良くならない」と思ってしまうのは、あなただけではありません


チャレンジドジム仙台南光台へ相談に訪れたのは、60代前半の女性とご主人でした。

女性は、手足の筋力低下や感覚障害などが生じる「シャルコー・マリー・トゥース病」という難病を抱えていました。

歩行が不安定で、転倒による肩や足の骨折も経験しています。

これまで総合病院やクリニックでリハビリを受けてきましたが、期待するような効果を感じられず、医療やリハビリそのものに不安と不信を抱くようになっていました。


相談の際、ご本人はこう話したそうです。

「64歳で、もうすぐ介護保険が適用になる年です。難病とも言われたから、もう良くならない。諦めています」


これは、単にやる気を失っていたのではないと思います。

良くなりたいと思って取り組んできたからこそ、変化を感じられなかったときの落胆も大きかったのでしょう。

期待して、また裏切られるのが怖い。

そんな気持ちもあったのかもしれません。



「諦めるには、30年早い」その言葉から始まったリハビリ


話を聞いた理学療法士の大友は、ご本人にこう伝えました。

「諦めるには30年早いです。お話を聞いて、今からでも変われるはずだと思いました。やるだけやってみませんか」


難病が治ると約束したわけではありません。

以前とまったく同じ身体に戻れると、安易に期待を持たせたわけでもありません。


病気そのものを治すことが難しくても、痛みや動きにくさの原因を整理し、身体の使い方や生活を見直すことで、今より良くできる部分は残っているかもしれない

大友が伝えたかったのは、その可能性でした。


この言葉をきっかけに、ご本人とご主人は、チャレンジドジムを利用することを決めました。



病名だけで、すべての不調を判断しない


リハビリでは、痛みや動きにくさがある場所だけを見るわけではありません。


ご本人がどのような言葉で不調を訴えているのか。

いつから、どんなときに症状が出るのか。

どの動作を避け、どこを使いすぎているのか。

病気そのものによって起きている変化なのか。

痛みをかばうため、別の場所を使いすぎているのか。

転倒や不安を避けるうちに、使わなくなった機能があるのか。


検査や動作の確認、ご本人への聞き取りを重ねながら、一つずつ整理していきます。

そして専門用語を並べるのではなく、ご本人のこれまでの経験と結びつく言葉で説明します。

「そういえば、あの頃からこの動きがつらかった」

「だから、ここに負担がかかっていたのかもしれない」

ご本人の実感と専門職の見立てがつながると、自分の身体に起きていることを理解しやすくなります。

リハビリへの信頼は、運動を始める前の、こうした対話から生まれることもあります。



「諦めているように見える」とき、家族にできること


本人が「もういい」「どうせ変わらない」と話すと、家族は何とか励ましたくなるものです。

しかし、すぐに前向きな言葉を求めなくてもよいのかもしれません。


まずは、

「これまで、何がつらかったのか」

「何に期待して、何に失望したのか」

「本当は、どんな生活を取り戻したいのか」

という気持ちを聞くことが、次の一歩につながります。


諦めているように見えても、心の中から希望が完全になくなったとは限りません。

また失敗するのが怖くて、期待しないようにしていることもあります。

家族だけで答えを出そうとせず、本人の話を丁寧に聞いてくれる専門職へ相談することも、一つの方法です。



家族にも、もう一度「希望」が戻ってきました


利用を続けるなかで、ご本人には身体面だけでなく、気持ちにも変化が生まれました。


大友がこの事例で最も大きな変化として挙げたのは、

「人生と毎日に希望が持てるようになったこと」でした。


ご本人からは、

「大友さんの言葉を信じてよかったと、毎日思っています」

という言葉をいただきました。


また、ご主人もご本人に、

「もっと早く大友さんに会えていれば、と思ったよ」

と話されたそうです。


もちろん、すべての方に同じ変化が起こるわけではありません。

病気や身体の状態によって、改善できる範囲も異なります。

それでも、病名や年齢だけを見て、最初からすべてを諦める必要はありません。

治すことが難しい病気であっても、痛みを減らす、身体の使い方を変える、転倒への不安を減らす、外出できる範囲を広げるなど、今から取り組めることが残されている場合があります。



「もう遅い」と決める前に


長くリハビリを続けてきた方ほど、「また同じことをするだけでは」と感じることがあります。


大切なのは、ただ運動を繰り返すことではありません。

これまでの経過や生活、ご本人が感じている困りごとを整理し、

今の身体で、何を変えられるのか。その変化によって、どんな毎日を送りたいのか。

そこから一緒に考えることです。


「もう良くならない」「年齢的に仕方がない」「難病だから諦めるしかない」

そう思っている方にも、まだ見つけられていない可能性があるかもしれません。


チャレンジドジムでは、ご本人だけでなく、ご家族からの相談も受け付けています。

何を目標にしたらよいか分からない段階でも構いません。まずは、これまでの経過と、今困っていることをお聞かせください。



チャレンジドジム(リハニックの自立訓練)は、病気やケガで就労が困難になった18歳から65歳未満の、現役世代の方をサポートするリハビリ施設です。


医療・介護保険ではカバーしきれないリハビリの「空白期間」に、社会復帰への強い意欲を持つ方々が継続して、専門的な訓練を受けられる場所を提供しています。


2026年7月現在、北海道苫小牧市、宮城県名取市、仙台市泉区の3か所で実施しています。


あなたのお悩み、話してみませんか?

お問い合わせフォームからご連絡ください。




bottom of page