【2026年7月1日施行】柔道整復療養費改定の第3弾最終回:医療DX対応とオンライン請求の義務化
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第1弾の「初検料の3ヶ月ルール」、第2弾の「2部位目からの80%逓減」と改定に伴う算定基準の厳格化についてお伝えしてまいりました。
最終回となる今回は、今回の改定の大きな柱である「実務環境のデジタル化(医療DX)」への対応について解説します。
これは、施術費の計算だけでなく窓口業務やレセコンの運用、インターネット環境の整備など、接骨院・整骨院の現場オペレーションを大きく変えるきっかけになると考えられます。
7月1日の施行当日に混乱を避けるためにも、確認すべきポイントを整理していきましょう。
「明細書発行体制加算」の見直しと、毎回発行への流れ
患者さんへの情報開示を進める観点から、今回の改定では明細書の発行ルールが強化されるとのことです。
これまでは「明細書発行体制加算」として月1回の算定でしたが、今後は「明細書発行加算(1回につき10円)」へと移行される見通しです。
ポイント: 原則として毎回の施術ごとに明細書を発行し、その都度10円を算定する形となるようです。
実務上の留意点: 毎回紙で出力して手渡すという業務が発生するため、受付オペレーションの調整が必要になるかもしれません。
まとめ交付の運用: 患者さんの同意を得ることで「1ヶ月分をまとめて交付」することも認められる運用が想定されますが、その際には同意書の保管といった適切な確認措置が求められるようです。
また、様式の変更も含まれるため、お使いのレセコンが新しい出力形式に対応しているか、メーカーへの確認を早めに行っておくことが大切だと言えるでしょう。
猶予のない「オンライン請求義務化」へのロードマップ
今回の改定が「過去最大級の構造改革」と称される理由の一つに、レセプトのオンライン請求義務化に向けた動きがあります。
国による医療分野全体のDX推進に伴い、従来の紙レセプトや媒体提出からインターネットを通じたオンライン請求への移行が本格的に求められることになります。
【オンライン請求義務化に向けた現場の準備】
レセコンのバージョンアップ
新しいオンライン送信用データへの出力に対応しているかの確認が必要です。
通信環境の整備
セキュリティ要件を満たした回線やルーターの設置が求められます。
電子証明書の取得
請求時に必要となる電子認証の手続きが必須となります。
段階的な移行が進む中で、ハード・ソフト両面の準備が遅れてしまうと、7月分のレセプト請求が正しく行えないといったキャッシュフローに関わる事態も推測されます。
早めの環境確認をお勧めいたします。
7月1日に向けて今すぐやるべき「実務チェックリスト」
施行日まで残りわずかとなりました。
院長や管理柔整師の先生方が、最低限クリアしておくべき項目を以下に挙げます。
レセコンメーカーへの緊急確認
「2部位目逓減の自動計算」「新・明細書フォーマット」「オンライン請求データ出力」への対応スケジュールを把握しましょう。
窓口オペレーションのシミュレーション
毎回明細書を出すのか、あるいは「1ヶ月まとめ交付」の同意を得るのか、院内での運用方針を決定し、スタッフ間で共有・練習しておくと安心です。
オンライン請求手続きの進捗確認
電子証明書の発行や回線工事など、行政側の手続きが必要な工程がどこまで進んでいるか、改めて確認を行いましょう。
結論
制度の波を乗りこなし、選ばれる院へ
全3回にわたり、2026年7月1日施行の療養費改定について見てまいりました。
今回の改定を通じて、今後の柔道整復業界のあり方がより明確になっていくものと考えられます。
「法令を遵守し、高い問診力と見立ての技術を持ち、医療DXに迅速に対応できる院」が、市場から正当に評価される時代へと向かっているようです。
制度の変更に不安を感じる場面もあるかと存じますが、仕組みの背景を正しく理解し、自院の体制を柔軟にアップデートしていくことが、結果として先生方自身の柔道整復師としての未来を守る大きな一歩となるのではないでしょうか。
※本記事は公開時点の情報に基づいています。
制度の解釈には地域差や個別の事案による判断が伴う可能性があるため、詳細な算定や運用判断については、必ず管轄の厚生局や関係機関の最新通知をご確認ください。



