top of page

ブログ


【あはき法 特別編】2026年7月改定―「地域医療の要」としての訪問鍼灸、次なるステージへ―
全4回にわたり、2026年7月改定の具体的な対策をお伝えしてまいりました。 最終回で「手続きの適正化」を強調しましたが、制度への対応が完了した今、私たちが目を向けるべきは「改定のその先」にある、治療院の未来像です。 今回は、制度適正化の先にある「地域医療における訪問鍼灸の真価」についてお話しします。 「ルール遵守」はスタートラインにすぎない 今回の改定を機に、多くの治療院が事務管理をデジタル化し、記録の質を向上させました。 これは素晴らしい変化ですが、実はこれは「地域から選ばれ続けるための最低条件」を整えたに過ぎません。 これからの訪問鍼灸は、単に「保険を使って訪問する」というモデルから「地域包括ケアシステムの一翼を担う、専門的治療・リハビリテーションのパートナー」としての存在感が求められます。 専門性を軸にした「選ばれる理由」の作り方 「逓減制」の影響で頻回訪問の収益モデルが変わった今、重要になるのは「いかに少ない訪問回数で、患者様のQOLを最大化するか」という、施術のクオリティそのものです。 1.他職種との「共通言語」の確立...
7月14日


【あはき法 第4弾】2026年7月改定―「手続きの適正化」で守る、治療院の信頼と未来―
全4回でお伝えしてきた「2026年7月あはき法療養費改定」シリーズも、今回で最終回です。 最後を締めくくるのは、制度運用の根幹であり、皆様の治療院を守るための「同意書管理と手続きの適正化」についてです。 制度運用の「最後の砦」とは どれほど質の高い施術を行っていても、どれほど患者様に寄り添ったサービスを提供していても、請求手続きに不備があれば、それは「適正な医療サービス」とはみなされません。 今回の改定では、オンライン診療による同意の制限など、同意書に関するルールがより厳格かつ具体的に明文化されました。 これは、国の審査基準がこれまで以上に「書類の整合性」を厳しくチェックするフェーズに入ったことを意味します。 レセプトの返戻や査定は、単なる事務的ミスとして片付けるには大きすぎるリスクを孕んでいます。 「請求の正当性」を堂々と証明するために レセプト返戻を確実に防ぎ、調査が入った際にも毅然と対応できる体制を作るためには、以下の3点を院内で徹底してください。 1.同意書管理の完全デジタル化・マニュアル化 同意書の取得時期、医師の署名、有効期限の管理を
6月30日


【あはき法 第3弾】2026年7月改定―「明細書発行加算」で実現する、信頼される透明な運営―
第3弾となる今回は、今回の改定で新設される「明細書発行加算(10円)」について解説します。 一見すると小さな金額の加算項目ですが、これは療養費制度における「運営のあり方」を大きく変える可能性を秘めています。 なぜ「明細書」の交付が必要なのか これまで、療養費の請求は「領収書」の交付で済まされるケースも多く、患者様やご家族にとって、実際に支払っている金額が「どの施術に対して、どのような計算で算出されたのか」が見えにくいという課題がありました。 今回の改定で新設された「明細書発行加算」は、患者様に対して料金の内訳を明記した明細書を無償で交付することで算定できる項目です。 これは国が、療養費の仕組みをよりオープンにし、患者様が自分の受けているサービスの内容と対価に納得できる状態を作ることを求めている証拠です。 「事務負担」ではなく「信頼獲得のツール」と捉える 多くの先生方から「事務の手間が増えるだけではないか」という声が聞かれます。 確かに、毎回の発行は工数がかかります。 しかし、視点を変えてみてください。 費用内訳を可視化し、丁寧に説明することは「私
6月27日


【あはき法 第2弾】2026年7月改定―「訪問施術料」の区分細分化と効率的運用のポイント―
連載第2弾となる今回は、施設訪問を中心に行っている治療院様にとって、収益構造に直結する「訪問施術料の区分細分化」について解説します。 「同一建物」の評価がよりシビアに 今回の改定において、訪問施術料の算定ルールは同一建物内で施術を受ける患者様の人数に応じて、より細かく区分されることになりました。 従来からあった基準に加え、新たに「訪問施術料4(10〜19人)」および「訪問施術料5(20人以上)」が新設されます。 この変更の狙いは、1つの施設内で効率的に施術を行うことに対する「スケールメリット」の反映と、同時に大人数への訪問に対する評価の適正化です。 つまり、人数が多ければ多いほど、1人あたりの単価が調整される仕組みが強化されたということになります。 今、現場で確認すべきこと 施設訪問を主軸にしている場合、まずは「貴院が現在訪問している施設で、何名の患者様を施術しているか」を正確に把握することが最優先事項です。 1.正確な患者人数の集計 改定日以降、どの施設がどの区分(1〜5)に該当するのか、改めてリストアップしてください。 2.算定フローの再構築
6月23日


【あはき法 第1弾】2026年7月改定―あはき法「頻回施術」の逓減制―
2026年7月1日、あはき(あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師)療養費制度が大きな転換期を迎えます。 本連載では、今回の改定で押さえておくべき4つの重要ポイントを、現場の実務視点を交えて順を追って解説します。初回となる今回は、治療院の経営モデルに最も直接的な影響を及ぼす「頻回施術の逓減制」について詳しく見ていきましょう。 なぜ「逓減制」が導入されたのか 今回の改定において国が最も重視したのは、療養費運用の「適正化」です。 これまで、一部のケースでは漫然とした長期・頻回な施術が横行しているのではないかという懸念が指摘されてきました。 この背景を受け、今回の改定では、同一患者に対する「月16回以降」の施術について、施術料や訪問施術料などが所定料金の50%に減算されるという新しいルールが導入されます。 この「逓減制」の導入目的は、単なるコストカットではありません。 「本当にその施術回数が必要なのか」という医学的根拠を再確認し、患者様の状態改善に向けた計画的な施術を推進することにあります。 現場に求められる「ケアプランの再構築」...
6月19日


訪問鍼灸師に向いている人の特徴5選 治療院勤務とは違う「適性」とリハビリ現場で輝く才能とは。
「訪問鍼灸に興味はあるけれど、自分には向いているだろうか」 「治療院での勤務は得意だが、外回りや在宅ケアでの適性は別物ではないか」 訪問鍼灸に興味はあるけれど、自分に向いているのか分からない。 そんな鍼灸師の方は多いはずです。 訪問鍼灸は、施術技術だけでなく、ご利用者様の生活を支える視点や、多職種と連携する力が求められる仕事です。 この記事では、訪問鍼灸師に向いている人の特徴5つと、リハニックで働く魅力を採用視点で分かりやすくお伝えします。 実は、訪問鍼灸師に求められる才能は、治療院で「多くの患者様をさばく」スキルとは少し異なります。 今回は、2026年現在の在宅医療・リハビリ現場の最前線から訪問鍼灸師として成功し、輝き続けられる人の特徴を5つのポイントで解説します。 訪問鍼灸師に向いている人の「5つの共通点」 訪問の現場でご利用者様やご家族、ケアマネジャーから絶大な信頼を寄せられる人には、共通する特徴があります。 1. 「相手の生活」に深い関心と想像力を持てる人 訪問鍼灸の舞台は、ご利用者様の「家」です。 壁の手すりの位置、玄関の段差、家族構成
5月9日


鍼灸師の将来性は「境界線」にある。医療・介護・フィットネスを繋ぐリハビリの旗手としての新時代
「鍼灸師の免許を取ったが、将来が不安だ・・・」 「既存の治療院スタイルだけでは、今後の超高齢社会に対応できないのではないか?」 現在、鍼灸師を取り巻く環境は大きな転換期を迎えています。 街中に溢れるマッサージ店や接骨院との差別化に悩み、自らのアイデンティティを模索している鍼灸師は少なくありません。 しかし、視点を少し変えてみてください。 今、日本のヘルスケア現場で最も深刻なのは 「制度と制度の間の空白(狭間)」です。 病院でのリハビリが終了してしまった後、どこへ行けばいいのか。 介護保険だけでは補いきれない専門的なリハビリはどうすればいいのか。 病気ではないけれど、体が重くて思うように動けない不調を誰が解決してくれるのか。 この「狭間」こそが、鍼灸師の将来性が無限に広がる新天地です。 本記事では、リハビリ特化型デイサービス「リハニック」が描く、鍼灸師の新しい活躍の場について詳しく解説します。 鍼灸師の将来性を切り拓く「2つの大きな狭間」とは? 私たちが注目しているのは、現在の日本の社会保障制度では十分にカバーしきれていない2つの境界線です。 1.
3月26日


鍼灸師の将来性はリハビリにあり! 超高齢社会で「訪問鍼灸」が求められる理由と最新の役割
「鍼灸師の将来性はどうなのだろうか?」 「資格を取っても、リラクゼーションとしての需要しかないのではないか?」 これから鍼灸師を目指す方や、現在現場で働いている方の中には、このような不安を抱えている方も少なくありません。 しかし、リハビリテーションの現場から見れば、鍼灸師の将来性は極めて明るいと断言できます。 今、鍼灸に求められているのは、単なる「肩こり腰痛の緩和」ではありません。 超高齢社会において、寝たきりを防ぎ、自立した生活を守るための「リハビリテーションのパートナー」としての役割です。 特に、通院が困難な方への「訪問鍼灸」は、今後さらに需要が拡大するブルーオーシャンと言えるでしょう。 本記事では、最新の医療・介護情勢を踏まえ鍼灸師がリハビリ現場で果たすべき役割とその将来性について、リハビリ特化型デイサービス「リハニック」の視点から詳しく解説します。 鍼灸師の将来性が「明るい」と言い切れる3つの社会的背景 なぜ今、鍼灸師の価値が見直されているのでしょうか。 そこには3つの大きな社会的ニーズがあります。 1. 超高齢社会における「フレイル予防
3月22日


在宅・介護の現場で、いま鍼灸が求められている理由
―「治す」より「支える」時代の、鍼灸師の役割とは― 高齢化が進む日本において、「在宅医療」「介護」「地域包括ケア」という言葉は、もはや特別なものではありません。そのなかで近年、あらためて注目されているのが在宅・介護分野における鍼灸の役割です。 鍼灸は、病気を劇的に治す医療というよりも、生活の質(QOL)を支える医療として発展してきました。この特性こそが、在宅・介護というフィールドと強く結びついています。 ■ 在宅・介護の現場に多い「鍼灸が得意な症状」 在宅や介護の現場で多く見られるのは、次のような状態です。 慢性的な腰痛・膝痛・肩の痛み 原因がはっきりしないしびれや違和感 関節拘縮や筋緊張 冷え、倦怠感、睡眠障害 不安感や自律神経の乱れ これらは、画像や数値では評価しにくい不調である一方、本人の生活には大きな影響を与えます。 鍼灸は、こうした「グレーゾーンの不調」に対して、身体全体のバランスを見ながらアプローチできる数少ない手段です。 ■ なぜ在宅・介護と鍼灸は相性が良いのか 在宅・介護の現場では、「無理に動かさないこと」「安全性」「継続性」が重
1月12日


「もう一度、治療に向き合いたい」仲間へ届けたい想い
はじめまして。リハニック鍼灸部門の佐藤省吾です。たくさんのホームページの中から、わざわざこのページを見に来てくださって、本当にありがとうございます。 僕自身、事前に「どんな人がサービスを提供しているのか」「どんな想いで仕事に向き合っているのか」を知れることは、とても大切なことだと感じています。 だからこのメッセージでは、少し肩の力を抜いて、普段の自分のまま、言葉にしてみました。鍼灸部門を任せてもらっている立場として、あらためて自分の考えを整理しながら綴りました。最後まで読んでいただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。 僕が「訪問鍼灸師」という生き方を選んだのは、ひとつの後悔がきっかけでした。それは、90代の患者さんとの別れです。彼女は、僕が接骨院で働いていた頃、毎日のように通ってくれていた常連さんでした。でもある日、体調が急に悪化して通えなくなり、「先生、来てくれませんか?」とご家族からお願いされたんです。だけど、当時の職場の方針では訪問は対応外。僕も制度も何も分からず、その願いに応えることができなかった。「行きます」と言えなかった自分に、も
2025年9月9日
bottom of page