親がデイサービスに行きたがらない。家族ができることは?

「このまま家でじっとしていたら、歩けなくなるんじゃないかしら…」
「少しでも外に出て、身体を動かしてほしい」
ご家族からすると、そんな心配があってデイサービスをすすめているのに、
本人から返ってくるのは、
「行きたくない」
「まだそんなところに行く必要はない」
「家にいた方がいい」
という言葉。
身体のことを心配してすすめているだけに、どうしたらいいのか困ってしまいますよね。
でも、「行きたくない」という言葉だけで、デイサービスそのものが合わないと決める必要はありません。
もしかすると、嫌なのは「デイサービス」そのものではなく、知らない場所へ行くことかもしれません。
たくさんの人と過ごすことかもしれません。
あるいは、「自分はまだデイサービスに通うほどではない」と感じているのかもしれません。
まずは、 "何が嫌なのか" を一緒にほどくことから始めてみてはいかがでしょう。
「行きたくない」の理由は、人によって違います
デイサービスを嫌がる理由は、ひとつではありません。
例えば、
・知らない場所や知らない人が不安
・集団で過ごすことが苦手
・長い時間いると疲れそう
・人付き合いがおっくう
・自分にはまだ必要ないと思っている
・「介護される場所」というイメージに抵抗がある
など、理由は人それぞれ。
「行けば楽しいから」
「身体のためだから」
と家族が説明しても、本人が気にしていることとズレていれば、不安はなかなか小さくなりません。
だからこそ、「なぜ行きたくないのか」を聞いてみることが、最初の一歩になります。
家族の「行ってほしい」気持ちも、自然なものです
一方で、ご家族にも思いがあります。
「このまま動かない生活が続いたら、体力が落ちてしまうのではないか」
「少しでも外へ出てほしい」
「できるだけ元気でいてほしい」
そんな気持ちから、つい
「とにかく一度行ってみたら?」
「休まずちゃんと行った方がいいよ」
と言いたくなることもあるでしょう。
それは、本人を困らせたいからではなく、心配しているからこそ。
ただ、家族が「通った方がいい」と思う理由と、本人が「行きたくない」と感じる理由は、最初から一致しているとは限りません。
どちらかの気持ちを正しい・間違っていると決めるのではなく、まずは両方の思いを並べてみることが大切です。
見学や体験は、「通うと決めるため」だけのものではありません
デイサービスがどんな場所なのか。
どんな人がいて、どんな雰囲気なのか。
何時間くらい過ごすのか。
実際の様子は、外から想像しているだけでは分からないこともあります。
だから、見学や体験を「通うかどうかを決めるため」だけではなく、本人と家族の両方が、まず知るための機会として使ってみてもいいと思います。
実際に行ってみることで、
「運動が嫌なのではなく、長時間いるのが心配だった」
「人が多い場所が苦手だった」
「思っていたより静かな雰囲気だった」
など、本人が気にしていたことが見えてくる場合もあります。
反対に、家族が「ここならよさそう」と思っても、本人には合わないこともあるでしょう。
見学や体験の目的は、何とか通う方向へ話を進めることではありません。
「ここなら行ってもいい」と思えるのか。
それとも、別の方法を探した方がよいのか。
本人と家族が一緒に考えるための材料を増やす時間、と考えてはいかがでしょうか。
通い始めてから、「通う理由」が変わることもあります
デイサービスというと、運動やリハビリをする場所というイメージが強いかもしれません。
もちろん、身体を動かすことは大切な目的のひとつです。
でも、実際に通っている方の声を聞いていると、それだけではないこともあります。
ある利用者さんは、
「足の調子が悪かったけど、みんなの顔見ると元気になるから」
と話して通所されていました。
また、体験利用をされた女性からは、
「体は多少疲れたけど、心はむしろ元気になった」
という声が聞かれました。
こうした声が、すべての方に当てはまるわけではありませんが、
最初は「運動する場所」と思っていたデイサービスが、通ううちに、
人に会う場所になったり。
話をする場所になったり。
「今日も行ってみよう」と思える場所になったり。
その人にとっての意味が少しずつ変わっていくこともあります。
デイサービスが「また来たい」と思える場所になる。
そんな場所になれたら、私たちにとってもうれしいことです。
「ここなら行ってもいい」と思える入口を探す
大切なのは、何としてでもデイサービスへ通わせることではありません。
本人が何を不安に思っているのかを知り、
「これなら大丈夫かもしれない」
と思える入口を一緒に探すことです。
見学だけしてみる。
一度体験してみる。
短い時間から始めてみる。
利用する曜日や、その日の雰囲気を確認してみる。
選択肢はいろいろあります。
そして、行ってみた結果、
「やっぱりここは合わない」
といった結論に至ることも。
それも、ひとつの大切な答えです。
本人と家族の希望が最初からぴったり一致するとは限りません。
だからこそ、急いで結論を出すのではなく、本人が「ここなら行ってもいい」と思える形を、一緒に探してみてはいかがでしょうか。
デイサービス選びに迷ったときは
「本人が嫌がっているけれど、どう声をかけたらいいか分からない」
「見学だけでも大丈夫?」
「どんな雰囲気なのか、まず知りたい」
そんなときは、利用を決める前でも相談して大丈夫です。
リハニックでも、見学・体験のご相談を受け付けています。
本人とご家族、どちらか一方の希望だけで決めるのではなく、その方に合う通い方を一緒に考えていければと思っています。



