デイサービスの見学・体験では何を見る?本人と家族で確認したいポイント

デイサービスを探し始めて、気になる施設が見つかった。
「まずは見学や体験をしてみよう」と思っても、いざ行くとなると、
「何を見ればいいんだろう?」
「設備や運動内容を比べればいいの?」
「本人は何となく乗り気じゃないけれど、それでも行ってみていい?」
と迷うこともあるのではないでしょうか。
前回の記事では、親がデイサービスに行きたがらないとき、まずは「なぜ行きたくないのか」を考えてみることについてご紹介しました。
知らない場所へ行くこと。
知らない人たちの中に入ること。
それだけでも、不安を感じる方はいます。
だからこそ、見学や体験は「利用するかどうかをその場で決めるため」だけのものではありません。
知らない場所を、少しだけ知っている場所にする。
そんな時間として使ってみてはいかがでしょう。
まず見たいのは、「本人がどう過ごしているか」
施設を見学すると、つい設備や運動器具、サービス内容などに目が向きがちです。
でも、私たちがもうひとつ見てほしいと思うのは、
その場所にいる本人が、どんな表情をしているか。
スタッフと話すときに緊張していないか。
運動しているときに無理をしていないか。
周りの利用者さんと同じ空間で過ごしていて、居心地が悪そうではないか。
家族には良さそうに見えても、本人には合わないことがあります。
反対に、家族が想像していた以上に、本人がその場になじむこともあります。
見学や体験では、「良い施設かどうか」だけではなく、その人に合う場所かどうかを見てみてください。
スタッフは、本人にも説明している?
家族が付き添っていると、スタッフが家族に向かって説明する場面は多くなります。
そんなとき、少し見てほしいことがあります。
スタッフは、本人にも話しかけているでしょうか。
「今日はこんなことをしますね」
「疲れていませんか?」
「これはどうでしたか?」
そんなふうに、ご本人にも確認しながら進めているか。
デイサービスへ実際に通うのは、本人です。
家族への説明が丁寧であることと同じくらい、本人が置いていかれずに参加できているかも大切なポイントです。
運動は、「たくさんできたか」だけで見なくていい
リハビリや運動を目的にデイサービスを探していると、
「どんな機械がありますか?」
「どれくらい運動できますか?」
といったことも気になると思います。
ただ、体験の日にたくさん運動できれば、その施設が合っているとは限りません。
運動量は本人の体力や身体の状態によって違いますし、初めての場所では緊張して普段以上に疲れることもあります。
大切なのは、
本人の状態を見ながら内容を調整してもらえるか。
そして、
なぜその運動をするのか、本人が分かるように説明してもらえるか。
「頑張れた」「疲れた」だけではなく、
「これなら続けられそう」
「こういう運動ならやってみたい」
と思えるかどうかも、見てみてください。
周りの利用者さんも、意外と大事
設備やスタッフだけでなく、その場にいる利用者さんの雰囲気も、通い続けるうえでは大切です。
実際の現場でのお話ですが、通所を始めて2か月ほどの93歳の利用者さんが、体験に来た方へ、
「わたしもがんばっているから、あなたも一緒にがんばりなさい」
と声をかけたことがありました。
体験された方も、帰りの車の中でその利用者さんのことを「すごいね。優しいね」と話していたそうです。
こうしたやり取りは、パンフレットやホームページを見るだけでは分かりません。
誰かと話すことが好きな方もいれば、一人で静かに過ごしたい方もいます。
大切なのは、にぎやかなことでも、友達ができることでもなく、
その人なりの過ごし方ができそうか。
見学では、そんなところも感じてみてください。
「通えるかどうか」は、サービス内容だけでは決まらない
どんなに気に入った施設でも、実際に続けて通えなければ負担になってしまいます。
送迎の範囲や時間。
利用できる曜日。
体調不良や予定が入ったときの対応。
振替利用ができるか。
こうした一見地味な条件も、長く続けるためには大切です。
「週何回通えるか」だけではなく、
今の生活の中に、無理なく入れられるか。
本人と家族の生活を思い浮かべながら確認してみると、利用後のイメージがしやすくなります。
体験が終わったら、「どうだった?」を聞いてみる
体験を終えた後、家族としてはつい、
「運動できた?」
「スタッフさん優しかった?」
「ここなら通えそうでしょ?」
と聞きたくなるかもしれません。
でも、ときにはシンプルに、
「どうだった?」
と一言だけ聞いてみましょう。
楽しかった。
疲れた。
人が多かった。
思ったよりよかった。
あの人と話した。
あの運動は好きじゃなかった。
どんな感想でも、それが本人にとってその場所をどう感じたかを知る材料になります。
「行く・行かない」をその場ですぐ決めなくても構いません。
本人の言葉を聞きながら、
また行ってみてもいいと思えるか。
そこから考えてみてもいいと思います。
見学・体験は、「施設を採点する時間」ではなく「相性を確かめる時間」
デイサービスには、それぞれ特徴があります。
運動を中心にしているところ。
食事や入浴があるところ。
長時間過ごすところ。
短時間で身体を動かすところ。
どれが一番優れている、というものではありません。
本人の身体の状態や生活、性格、そして「これからどう過ごしたいか」によって、合う場所は変わります。
だから見学や体験では、チェック項目をすべてクリアしているかだけではなく、
「ここなら、この人が無理なく通えそうかな」
という視点も大切にしてみてください。
知らない場所だったデイサービスが、見学をしたことで少し身近になる。
「絶対に行きたくない」が、「もう一度くらいなら行ってみてもいい」に変わることもあります。
最初の一歩は、そのくらいでもいいのではないでしょうか。
リハニックでは、利用前の見学・体験を受け付けています。
「どんな雰囲気なのか見てみたい」
「本人に合うか一度試してみたい」という段階でも、お気軽にご相談ください。



